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2005/03/03 第22号
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◆◇ <M&A旋風(3)>
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3月に入ったというのに寒い日が続きますね。いかがお過ごしでしょうか。
前回、メディア/コンテンツ産業買収のリスクについて述べました。とはゆうものの、インターネット関連事業者にとってメディア/コンテンツ業界とうまく提携することができれば、計り知れないメリットが生じるのも事実です。
ライブドアの堀江社長がメディア買収にこだわった理由とは何でしょうか。堀江社長が描くビジネスモデルのヒントは、米国ISP最大手のAOLが取った戦略にあるのではないかと推察されます。
1985年に設立されたAOLは現在でこそ、本体が2000万人、グループ全体の登録会員数9700万人以上にも及ぶ巨大なオンライン企業ですが、1994年頃までは広く大衆に知られていたわけでもなく、低額固定料金競争に巻き込まれ厳しい経営状態が続いていました。
そこでスティーブ・ケイス会長がとった戦略は、すでに広く認知されたメディアを利用して自社のブランドを確立していく手法でした。
著名な新聞社やTV局、出版社などと提携して、そのコンテンツの一部をオンライン上で配信したり、知事や人気タレント、アーティストなどを特別出演させるオンライン上の番組を配信したりしたのです。
こうして逆にテレビや雑誌でAOLのキーワードが頻繁に見受けられるようになり、AOLはブランドを確立していきました。
この戦略が効を奏して、AOLは米商業オンラインで独占的な地位を築いていくことになります。
そして、後に総合メディア企業(新聞、雑誌、音楽、映画)の巨人タイムワーナーと合併に至ることになったのです。
合併することがお互いの企業価値を高めるという認識に基づいた友好的な合併です。
これに対して、今回のライブドアの行動はAOLのような「メディアとのゆるやかな提携による登録会員数の増加、ブランドの確立」という重要なステップを踏んでいません。
これでは相手方から見れば敵対的買収に映っても仕方がありません。現時点では圧倒的にライブドア側が享受するであろうメリットのほうが大きいからです。
将来、放送と通信は着実に融合化していくでしょうし、それに伴い新聞社、TV局、出版社、音楽関連会社、映画会社などのメディア/コンテンツ産業のビジネスモデルは大きく様変わりせざるを得ないでしょう。
そうした大きな変革の潮流が渦巻いているのは事実ですが、将来の理想論とライブドアが取った行動が妥当なものであるか、ということについては別個に考えたほうがいい問題です。
敵対的買収を全て否定はしませんが、M&Aをリスク少なく成功させるためには、相手方の企業にとっても、組んだほうがお互いのメリットが大きいと思わせる実績なり、ノウハウ、技術を蓄積していなければなりません。
つまり、自社の実力を高め、そのことが対外的にわかりやすいように説明できることが肝要なのです。
(次回へ続く)
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